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ネイマール擁すPSG、レアル上等の空気感。CLラウンド16で激突、待ち望んだガチンコ勝負 [サッカー]

11日、スイスのニヨンで17/18シーズンUEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメントのラウンド16組み合わせ抽選会が行われ、パリ・サンジェルマンはレアル・マドリーとの対戦が決まった。グループ1位突破を果たしたパリにとっては最悪の抽選結果とも言えそうだが、PSG周辺は意外にも強気だという。ネイマール、ムバッペらを今夏に加えたクラブは、はたしてどのような戦いぶりを見せるだろうか。なんともドラマチックなシナリオが実現したことか!

 UEFAチャンピオンズリーグ、ラウンド16でパリ・サンジェルマンは、昨シーズン、そしてその前、いや4年前も、つまりはこの4年で3度ビッグイヤーを掲げているレアル・マドリーと対戦することになった。

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 今夏バルセロナから移籍し、彼の地に多くの敵を作ったネイマールは、PSGの一員として、来年のバレンタインデーにサンティアゴ・ベルナベウのピッチに立つ。

 バルセロナですでにビッグイヤーを手にした彼は、まだその栄光が未体験の、成長過程にあるクラブにおいて、己の力で頂点に到達することを最大の魅力と感じてパリにやってきた。

 このレアル戦は、血が煮えたぎるような一戦になることだろう。ウナイ・エメリ監督は、「私はレアルのことはよく知っている。最悪の抽選結果なんてことはない。我々はむしろ、このようなレベルの試合を求めているんだ。我々が目標としている場所に到達するには、どんな相手だろうと倒す必要がある。次の相手がレアルだった、それだけだ」と冷静に語った。

 よく知らない相手より、知り尽くしたレアルのほうが「勝ち目がある」と感じているようだ。

 PSGサポーターのコメントを見ても、「上を目指すなら、強敵を倒さなくてはならないのだから良い腕試しになる」という意見が多い。今夏のビッグ補強で自分たちのチームの強さに自信満々の彼らは、日頃から「リーグアンには同じレベルで戦える相手がいない」と嘆いている。いまのPSGの実力を試せるような強敵とのガチンコ勝負に飢えているのだ。

昨季は“カンプ・ノウの悲劇”を経験
 ナセール・アル・ケライフィ会長も「ファンにとっても夢のような対戦となるだろう。いつも言っていることだが、我々はどんな相手とも戦う準備はできている」と余裕の発言。

 キャプテンのチアゴ・シウバはPSG TVに、「レアルは3連覇を目指し、僕たちは初優勝を狙っている。2試合とも熱戦になるだろう。誰もがこんな試合でプレーしたいと望むようなね。2戦目をホームでプレーするのが重要な決め手となる。ラスト1分まで競った戦いになる」と慎重なコメントを寄せているが、右SBのトマ・ムニエは「カップ戦のラウンド128じゃないんだから、強敵とあたって当然だ。それに頂点を目指すには通過しなくてはならない相手だ」と強気にツイートしている。

 パリ陣営からは、「レアル上等!」「望むところだ」といった空気が漂ってくる。

 それにしても、毎年グループリーグは比較的戦いやすい組分けなのに、ノックアウトラウンドでは優勝候補を引きがちだ。カタール体制になって初めてチャンピオンズリーグに参戦した2012-13シーズンから、4シーズン連続して準々決勝で敗退。昨季は『カンプ・ノウの悲劇』によりラウンド16で散っている。彼らの息の根を止めた相手を記すと……

2012-13 準々決勝でバルセロナ
2013-14 準々決勝でチェルシー
2014-15 準々決勝でバルセロナ
2015-16 準々決勝でマンチェスター・シティ
2016-17 ラウンド16でバルセロナ

 と一年おきにバルセロナが刺客となっている。そして、今季、2017-18はラウンド16でレアル・マドリーと対戦するわけだが、彼らとは15-16シーズン、グループリーグで顔を合わせ、アウェイで0-0、ホームで 0-1と0勝1敗1分。ちなみにこの年レアルは優勝した。

自身が原動力となって栄冠を手にすることを望むネイマール
 ただ、今季のPSGの戦力は2年前よりは格段に上がっている。ネイマールとダニ・アウベス、キリアン・ムバッペが加入した効果は絶大だ。

 ネイマールは前述したように、PSGで、自分が原動力となって栄冠を手にすることを望んでいる。

 そしてそのネイマールの存在が、エディンソン・カバーニの「俺こそがエースだってことを証明してやる!」という闘魂に火をつけ、彼の戦闘意欲もますます高まっている。レアルファンを公言しているムバッペも、憧れのエル・ブランコとの対戦に張り切って臨むことだろう。

 いまのPSGには十分、戦力とポテンシャルはある…のだが、これまでもそれなりに戦力はありながら、チェルシーやバルセロナ、マンチェスター・シティとの重要な決戦で、「え? どうしちゃったの?」という及び腰なパフォーマンスだっただけに、ポテンシャルを実戦で発揮できるかという点になると、自信をもって「勝ち目がある」と言うのは憚られる。

 98年W杯優勝メンバー、クリストフ・デュガリーがRMCラジオで言っていたことは、さすが一線で活躍していた元選手の意見だけに説得力があった。

「よく『経験が』というが、とくに重要なのは感情面だ。この4年で3度この大会に優勝している彼らは、その辺のコントロール術をよく心得ている。それはPSGがもっとも習得しなくてはならない部分でもある。(対戦時期でもある)2、3、4月といったシーズン中でもとくに肝心な時期に、そのあたりを完璧にコントロールしてレアル以上に成果を上げられるチームがいるとすれば、それはレアル自身でしかない」

「レアルとの対戦は楽しみだ。PSGは自分たちの実力を証明したいと意気込んでいるだろうし、ポテンシャルはある。勝ち目がないわけではない。しかしできる限り上を目指したいPSGにとってこのタイミングでレアルと対戦するのはやはり最悪の抽選結果と言わざるを得ない」

12月に入りPSGが体験した“中だるみ”
 実際、12月に入って、PSGは“中だるみ”を体験していた。リーグ戦では、昇格したばかりのストラスブールに今季初めての敗戦を喫し、その3日後に行われたチャンピオンズリーグのバイエルン戦にも3-1で敗れて2連敗。

 たちまちメディアは「PSGにクライシス到来!」と煽ったが、次のリール戦に3-1で勝利して、敗戦のスパイラルを断ち切ったことで鎮火した。

 開幕から首位を独走し、2位に9ポイント差をつけている彼らの気がふっと緩んだかのような失速で、勝ったとはいえリール戦でもたびたび集中を切らしていた彼らについて、敵将も「もし今日が決勝戦だったとしたら、PSGの優勝はない、と答える」と印象を語っていた。

 チャンピオンズリーグ第5節のセルティック戦に7-1で快勝したあと、「まだまだ改善の余地はあるし、自分たちを戒める部分はたくさんある」と会見で話したエメリ監督に、ル・パリジャン紙のPSG担当ドミニクは、「7-1、6-2、5-0といった大勝を重ねていて、具体的にどこをどう戒めるのか?」という質問を投げた。

 すると指揮官は、「ロッカールームでは、0-0だったモンペリエ戦や辛くも2-2で終えたマルセイユ戦などを常に思い出し、なぜそのような結果になってしまったかを忘れないように説いている」と答えた。

 ポジティブにとらえるなら、今回の中だるみも戒めになっているはずだ。そして、選手たちがハングリー精神をかきたてられる最大級のビッグマッチであるレアル・マドリー戦では、最強のPSGが拝めることだろう。

 ただしその気合が空回って経験豊富なレアルのペースにはまらないことを祈りたい。これまで越えられなかったスペインの壁を、そのために招聘されたネイマールがぶち破ることができるだろうか。 スポンサーリンク

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