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4年前も日本と同組。タレント揃いのコロンビア、ハメス・ロドリゲスという大動脈

6月14日に開幕する2018FIFAワールドカップロシア。グループリーグの組み合わせも決定し、本大会に向けて期待感は高まるばかりだ。4年に一度開催されるサッカーの祭典には各大陸予選を勝ち抜いた32チームが参加する。フットボールチャンネルでは、その全チームを紹介していきたい。今回は日本と同組のグループHに入ったコロンビア代表を取り上げる。FIFAランキング:13位(2017年12月)
監督: ホセ・ペケルマン(2012年~)
2大会連続6回目の出場
最高成績:ベスト8(2014年ブラジル大会)
南米予選4位通過

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 欧州の最前線で活躍するハメス・ロドリゲス、ファン・クアドラード、カルロス・バッカなど2014年ブラジルW杯ベスト8のメンバーに、2011年のトゥーロン国際大会で優勝をとげた『黄金世代』の主力が加わった。そこに、怪我から復帰し、モナコで得点を量産しているコロンビアサッカー史上最高の点取り屋、ラダメル・ファルカオが前線に立つ。華やかなタレントと実績を兼ね備えて今大会にのぞむコロンビアだが、南米予選は辛勝続きだった。

 原因は中盤の綻びだった。ブラジルW杯予選から屋台骨を支えてきたボランチのカルロス・サンチェス(フィオレンティーナ)が不調でいったん戦列を離れ、復帰したものの本来の調子を取り戻せなかった。中盤でしっかり蓋をし、相手の攻撃を予測してパスコースや飛び出しの芽を摘むことができる。ボールを持たずにゲームをコントロールすることができる。

 南米のスペイン語で借金の取り立て屋やストーカー男のことを「クレブラ」と呼ぶが、守備に転じたときは侵入者に対してクレブラのようにまとわりつき、幾人ものストライカーたちを翻弄させてきた。彼の調子はコロンビアのバロメーターになるが、今季、所属先クラブでの出番は少ない。

 コロンビアの得点パターンはサイドからのクロスプレーとセットプレーである。例えば南米予選第14節のブラジル戦。前線の右サイドでボールを持ったハメスが溜めを作り、うしろからハメスを追い越したディフェンダーのアリアスがボールを受けると、アリアスが上げたクロスを中央で待ち受けるファルカオがヘディングでゴールに叩き込んだ。

 試合は1対1の引き分けに終わっている。また今年6月におこなわれたスペインとの親善試合ではハメスの右サイドからのコーナーキックをやはりファルカオがヘディングでゴールに流し込んでいる。

 前線にタレントが多いせいか派手なイメージが強いコロンビアだが、中央からの崩しやポストプレー絡みの得点は意外と少なく、このようなオーソドックスな攻撃でゴールを決めている。ただし、膠着状態が続いたときにはハメスやファルカオの『個の力』で打開する力があるのはコロンビアの強みのひとつだろう。

 事実、南米予選のチーム得点王は6点のハメスで、結局のところハメスの力に頼っているところが大きい。逆にいえば、ハメスとカルロス・サンチェスの大動脈を裁ち切れば機能不全に陥る可能性があるということだ。

 コロンビアはスロースターターでエンジンがかかるのに時間を要するため、日本代表は先手必勝、序盤に得点を上げて主力を徹底的にマークしておけば勝機はあるはずだ。

GS突破は必須。豪華な顔ぶれ揃え、狙うはベスト4
ノルマ:決勝トーナメント進出
目標:ベスト4

 基本フォーメーションは4-2-3-1のファルカオのワントップだが、状況に応じて4-4-2のツートップになる。セカンドストライカーは、本田とともにミランで活躍したビジャレアルのカルロス・バッカを始め、今季セビージャのエースを務めるルイス・ムリエル、サンプドリアの新鋭ストライカーのドゥバン・サパタなど欧州組が控えている。

 そのうしろのトップ下にハメス、右には相手陣内を揺さぶれるユヴェントスのドリブラー、クアドラード。左にはアルゼンチンの名門ボカ・ジュニオルで10番を背負うエドゥイン・カルドナが隙を狙って弾丸シュートを放ってくる。

 カルドナはトゥーロン国際を制した黄金世代の象徴的存在の1人。メキシコの強豪モンテレイでブレイクし、今季からボカ・ジュニオルスの攻撃的MFとしてチームを牽引している隠れた注目選手だ。ボールを持ちすぎてしまう点があるが、力強いドリブルからシュートまで縦の動きに強く、かと思えばタイミングをずらして緩急のつけたパスを繰り出すことができる。時間と空間の使い方がうまく、ゲームの流れを変えることのできるプレーヤーだ。

 攻撃的な部分にばかり目が行ったが、最終ラインも逸材がそろっている。オランダのPSVアイントホーフェンで不動のレギュラーとして活躍を続けるサンティアゴ・アリアスを軸に、来夏バルセロナ入りが内定しているブラジルの名門パルメイラスのジェリー・ミナ、トッテナムのダビンソン・サンチェス、本田圭佑とパチューカで同僚のオスカル・ムリージョなどの名が上がるものの、南米予選ではアリアス以外は完全には固定化されておらず、ゆえにボールを見合わせるシーンもあり、連携には多少の不安が残る。

 とはいえ、個々の顔ぶれだけを見るなら、カルロス・バルデラマやアスプリージャなどのタレントを擁した94年のアメリカW杯と前大会のブラジルW杯をも凌ぐ陣容だ。

 ペケルマン監督は具体的な目標は口にしていないが、日本との初戦が決まった抽選後のインタビューに「強豪国はいない。悪くないグループ」と答えている。グループリーグの突破は最低限の課題で、前大会を上回るベスト4が目標といったところか。

 近年のコロンビアサッカー界は上昇気流を描いている。欧州組の台頭はもとより、ブラジル、アルゼンチン、メキシコの強豪クラブでコロンビア人が中核を担うようになった。現在アルゼンチンリーグ1位のボカ・ジュニオルスには4人、ブラジルリーグ2位のパルメイラスには2人、メキシコリーグ1位のモンテレイには3人のコロンビア人がいる。

 この中からも少なからぬメンバーが代表に招集されるだろう。国際的にはまだ研究されていない『南米臭い』彼らのプレースタイルにも日本代表は注意が必要だ。 スポンサーリンク

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