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夜行バスにトイレは必要か? あえて「トイレなし」にするバス会社も その理由とは [ニュース]

夜行高速バスでは一般的な設備になっているトイレ。あると安心な一方で、あえて積極的には搭載していないバス会社も存在します。背景にはどんな理由があるのでしょうか。2017年2月、ウィラー・エクスプレス・ジャパンが新シート「ReBorn(リボーン)」を搭載した夜行高速バスの運行を開始します。全18席がそれぞれ「シェル」で覆われ、個別空間がつくられているという、同社のなかではハイクラスに位置付けられるバスです。しかし、その車内にトイレはありません。

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夜行高速バスにおいて、車内トイレの有無はバスを選ぶ際のポイントのひとつ。予約サイトの多くに、「トイレ付き車両」に絞り込んで検索できる機能が備わっています。しかしウィラーではあえて積極的にトイレを設けてはいないといい、ウィラー・アライアンスの池 あい子執行役員は、その理由について以下のように話します。

「10年ほど前に4列タイプの『リラックス』シート搭載車両を導入したとき、トイレ付きとトイレなし車両を同額で用意したのですが、トイレ付きのほうが売れ残ることが多かったのです。当時、おもなターゲットである20代から30代の女性より、車内のトイレに対して『においや音が気になる』『恥ずかしくて使えない』『トイレ無しのほうが清潔感がある』などの声がありました」(ウィラー・アライアンス 池 あい子執行役員)

 その後、広めのトイレを備えた車両を導入しても、そのトイレに対して特段の好評価は得られなかったそうです。これらの声を受ける形で、ウィラーではメーカー標準仕様でトイレが付いている2階建て車両を除き、トイレを導入していないといいます。ただ、池さんは「お客様の年齢層も10年前より広がってきており、さらにターゲットを拡大するにあたって、トイレの有無をもう一度考える余地はある」と話します。

 ウィラーのバスではおよそ2時間に1度、高速道路のSAやPAでトイレ休憩を行うほか、走行中にどうしても我慢できなくなった場合は、乗務員に声を掛ければ最寄りのSAやPAなどへ緊急的に停車することもあるそうです。

保有する夜行高速バス車両すべてにトイレを備えている会社もあります。東京~愛知・奈良・岡山間などの路線を運行する関東バス(東京都中野区)もそのひとつです。

 関東バス経営管理室の久永和彦室長は「車内トイレは狭いものですが、使う、使わないに関わらず、付いていると安心という声があります。特に距離の長い路線では、利用される方も多いです」と話します。

 ただ一方で、「距離の短い路線では、利用率はそれほど高くありません」とのこと。

 途中のSAやPAにおける休憩で、トイレに行く人が多いそうです。また久永室長によると、かつてSAやPAに乗務員の交代や休憩のため停車したとき、トイレ付き車両であることから乗客は降ろさなかった便があったといいますが、利用者からトイレ休憩を設けてほしいという声があり、現在は乗客も外へ出られるようにしているそうです。

 トイレはSAやPAで済ませる人にとっても、車内のトイレはいざというときの“保険”になるのは確かでしょう。あると安心だけれども、あることを嫌がる人もいるという夜行高速バスのトイレ。ウィラーのように、車両は基本的に「トイレなし」と割り切るのも、ひとつの選択なのかもしれません。 スポンサーリンク

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